ENJOY アメリカ・ニューヨーク 日系情報誌連載エッセイ集

アメリカ・ニュージャージーで過ごした生活の中で私が見ていた景色

ENJOY 2008 骨休めの風呂

骨休めの風呂

 

私は毎日がんばっています。2人の子育て、家事、日曜大工、庭の手入れ、愛犬の世話、毎日フルに活動しています。そんな私が週に1度通っている「骨休めの場」があります。「お風呂」です。やっぱり、素っ裸で大きな浴槽につかるのは日本人には一番の休息です。ああ、草津の湯、と温泉に行きたいと思ったけど、それはここでは無理。素っ裸で風呂桶に入れる場を求め、行き着いたところが韓国サウナ。日本の「スーパー銭湯」のような感じです。

上の子がプリスクールに行っている間、下の子を保育園に預け、母はお風呂に直行です。

 

Palisades Parkは韓国人の街といっても過言ではないくらい韓国人がいっぱい。そこにそびえたつ炎のマークに「火」という文字。五右衛門風呂を思い起こさせるような「火」マークの風呂屋、King Spa。ここが私の骨休めの場です。

私は基本的にほかっておいてほしいのです。美容院で髪を切られながらのおしゃべりはかなりの苦痛。黙って、ひとりの世界においておいてくださいな、と思ってしまいます。そういう私にここはうってつけの場。

入場料を払うときに「はい、IDをおいていってちょうだい」と受付でいわれるくらいで、そこからは何も話さなくてもいいのです。さっさと服を脱ぎ、大浴場に行けばいいのです。浴槽は3つ。手前から冷たい風呂、熱い風呂、そしてハーブの入った三角袋が浮いている風呂。そして、正面には滝のように天井から降ってくる打たせ水。温度の違うお風呂を次々と入り、修行僧のように滝に打たれ、そして、滝の横にあるハーブサウナで黙想。サウナの中にある蛙の置物が油を搾り出すかのように水滴をたらしているのをみていると、自分の体内の汚れがあふれ出ていくような錯覚を起こしてしまいます。

大浴場内には韓国垢すりとマッサージもあります。毎週ではないのですが、たまに垢すりをやってもらうと、いやいや出るのなんのって、日ごろ積もった垢がボロボロと。マッサージはベビーオイルを全身に塗ってのマッサージと、顔に山盛りすりおろしキュウリをのせての顔面パックつき。

体の汚れを洗い流すと、すっきり気分で子供たちのお迎えです。

 

2階は韓国レストラン。2階と3階の間にもゴールドサウナ、塩サウナ等があり、3階は男性風呂。

10歳未満のお子様はお断りとのこと。9年後、娘が10歳になったら、週末は娘とふたり朝から風呂三昧でもしようかと夢見つつ、今は子供のいない数時間だけひとりで「素っ裸の時」を過ごしています。

www.kingsaunausa.comでクーポンをプリントすれば入場料が17ドル引きになります。